WORKSTYLE · 2026-10-12
ゲーム開発の裁量労働制|対象業務と本人同意
ゲーム会社の求人で「裁量労働制」と書かれていることがあります。CESAの開発者調査(2025)でも勤務形態の22.1%が裁量労働制でした。どんな業務が対象で、働く側に何が保障されているのかを押さえておきます。
対象の20業務に「ゲーム用ソフトウェアの創作」
専門業務型裁量労働制は、業務の性質上、遂行方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要がある業務について、労使協定で定めた時間を労働したものとみなす制度です(労働基準法第38条の3)。対象は20業務に限られ、その中に「ゲーム用ソフトウェアの創作」があります。ほかに情報処理システムの分析・設計、新たなデザインの考案なども対象です。
厚生労働省の解説では、業務の内容が実際に裁量を伴わない場合(チーフの管理下で作業する者、補助者など)には制度を適用できないとされています。職種名が「プランナー」「エンジニア」でも、実際の担当業務で判断されます。
2024年4月から必要になった本人同意
- 労働者ごとに、協定の有効期間ごとに同意を得る必要がある
- 就業規則による包括的な同意は、個別の同意とは認められない
- 同意しなかったことを理由とする解雇・減給・降格などの不利益取扱いは禁止
- 同意は撤回でき、撤回を認めない定めは無効
みなし時間でも変わらないこと
みなし労働時間が法定労働時間を超える場合は36協定と割増賃金が必要です。休日労働・深夜労働は、みなし時間ではなく実労働時間に基づいて割増賃金が支払われます。休憩や年次有給休暇の規定も適用されます。業務量が過大で実質的に裁量がない場合は、みなしの効果が生じないとされています。
健康確保措置
使用者は労働時間の状況を把握し、協定で定めた健康・福祉確保措置を行います。週40時間を超える労働が月80時間を超え、本人が申し出た場合は医師による面接指導が必要です。job tagの「ゲームクリエーター」でも、追い込み時期に夜間作業や残業が増えることがあると説明されており、繁忙期の運用は面接で確認しておきたい点です。
面接・内定時に確認したいこと
| 質問 | 確認の意図 |
|---|---|
| 配属予定の業務は裁量労働制の対象か | 職種名でなく実際の業務で判断されるため |
| みなし労働時間は1日何時間か | 協定で1日単位で定められる |
| 同意しない場合の働き方はどうなるか | 不利益取扱いは禁止されている |
| 深夜・休日の割増賃金の扱い | 実労働時間で支払われる |
| 繁忙期の健康確保措置の内容 | 協定で定めた措置の具体例を聞く |
相談先・申込先の選び方
制度の運用に疑問がある場合は、勤務先の人事・労働組合のほか、労働基準監督署や都道府県労働局の総合労働相談コーナーが公的な相談先です。求人選びの段階では、紹介会社の担当者に対象業務やみなし時間の確認を依頼することもできます。
一次情報と確認日
確認日:2026-10-12。制度の説明は厚生労働省の解説の要旨です。個別の適用可否は労働基準監督署等に確認してください。