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LAW · 2026-10-12

ゲーム業界のフリーランス法|公取委の指導事例と契約チェック

ゲーム開発では、イラスト、3DCG、サウンド、シナリオ、プログラムなどを業務委託で受ける人も少なくありません。2024年11月1日に施行された「フリーランス・事業者間取引適正化等法」は、発注する事業者に書面での条件明示や支払期日のルールを課しています。

対象になる人・発注者

法律上の「特定受託事業者(フリーランス)」は、業務委託の相手方である事業者で、従業員を使用しないものです。発注事業者側の義務は、従業員を使用するかどうか、委託の期間によって適用範囲が変わります(千葉労働局の概要)。

発注事業者の主な義務

義務内容(条文・資料の要旨)
取引条件の明示業務委託をしたら直ちに、業務内容・報酬額・支払期日などを書面等で明示
支払期日(第4条)給付を受領した日から60日以内のできる限り短い期間内に支払期日を定める。再委託で一定の明示をした場合は元委託の支払期日から30日以内
禁止行為(第5条)1か月以上の業務委託(施行令第1条)で、受領拒否、報酬の減額、返品、買いたたき、購入・利用強制、不当な経済上の利益の提供要請、不当な給付内容の変更・やり直しを禁止
募集情報の的確表示広告等でフリーランスを募集する際、虚偽・誤解を生む表示をしない
育児介護等への配慮6か月以上の継続的業務委託(施行令第3条)で、申出に応じた配慮
ハラスメント対策相談体制の整備などの措置
中途解除等の予告(第16条)継続的業務委託を解除・不更新とする場合、少なくとも30日前までに予告。求めがあれば理由を開示

取引条件の明示・支払期日・禁止行為は公正取引委員会と中小企業庁、募集情報・育児介護配慮・ハラスメント対策・中途解除の予告は厚生労働省が所管しています。

ゲームソフトウェア業での指導事例(2025年3月公表)

公正取引委員会は2025年3月28日、ゲームソフトウェア業、アニメーション制作業、リラクゼーション業、フィットネスクラブの事業者を対象とした集中調査の結果として、45名の事業者に指導を行ったと公表しました。ゲームソフトウェア業の事例として、次のようなものが挙げられています。

  • 業務委託時に直ちに明示すべき事項のうち、給付を受領する期日を明示していなかった
  • 既に給付を受領していたのに、受領期日と報酬の額を明示していなかった
  • 報酬の支払期日を明示していなかった
  • フリーランスが請求書を提出した日を基準に支払期日を設定していた
  • 検収日を基準に支払期日を設定しており、受領日から60日以内に支払わないおそれがあった

「請求書の提出日から○日」「検収後○日」という決め方は、受領日から60日を超える可能性があるという指摘です。受注する側は、発注書の支払期日の起算点を確認しておきましょう。

受注前に確認すること

  • 発注書・メールに業務内容、報酬額、納品(受領)期日、支払期日が書かれているか
  • 支払期日が「受領日から60日以内」に収まっているか
  • 修正・リテイクの回数や範囲、追加作業の扱いが決まっているか
  • 制作物の著作権の帰属と、ポートフォリオへの掲載可否が書かれているか

実態として指揮命令を受けて働いている場合は、労働基準法上の労働者に当たる可能性があり、労働基準監督署に相談窓口があります。

相談先・申込先の選び方

契約や支払いのトラブルは、厚生労働省の委託で第二東京弁護士会が運営する「フリーランス・トラブル110番」(電話0120-532-110、平日9:30〜16:30、相談無料・匿名可)で弁護士に相談でき、和解あっせんの手続もあります。違反の申出は公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省に行えます。会社員として働く求人を探す場合は、職業紹介の仕組みも参照してください。

一次情報と確認日

確認日:2026-10-12。条文・指導事例は要旨で紹介しています。個別の契約の適法性は相談窓口や専門家に確認してください。

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